非情なる通告 ― 2008年04月03日 23時11分00秒
仕事を早めに切り上げ、今日こそは待望のリーグ戦勝利を願いながらフクアリに駆けつけたのは、試合開始5分前だった。
試合開始まで時間が僅かだった為、今日は迷わずアウェイ側のホーム自由席のゴール裏に陣取り、選手の入場を落ち着いて見る間もなかった試合開始直後のこと。なんとジェフのコーナーキックから、神戸の選手がヘッドでのクリアを空振りし、斎藤のところへボールが渡ると、斎藤がシュート。ボールは、ゴール右隅で決まって先制!
あまりの唐突な出来事に、到着直後でスタジアムの雰囲気に慣れていなかったこともあって、喜びと驚愕が入り混じった瞬間はあっけなく通りすぎる。直後のフラッシュバックで、神戸の選手のクリアミスを目の当たりにした光景が思い浮かび、相手のミスを確実に自分のものにした斎藤への賛辞を送りながらも、極度の緊張が覆い始め、次第に試合にのめり込む自分がいた。そして、その状態は一先ずハーフタイムまで弛緩することはなかった。
このゲームは、システムは4-4-2だったか。ツートップに巻とレイナウト、ウイングハーフ的な位置に谷澤とフルゴビッチ、そして左サイドバックに市原が入った。
谷澤とフルゴビッチの動きは軽快で、見ていて清清しいものがあった。特に、フルゴビッチの時折見せるスピード感溢れるドリブルには、チャンスメークを期待するあまりに、唸りを上げてしまったが、ゴール前の枚数が足らない為か、フィニッシュには至らない。
しかし、それ以前はフィニッシュどころか、サイド攻撃の形させ作れていなかった。そのことは、攻撃に切り替わった直後のサイドからの攻撃に対するフォローが少なかった為に、フルゴビッチが孤立するシーンを見ると一番わかりやすいものであったのだが、この状況を一変させたのは、他ならぬ下村の的確な指示があったのだと思う。
その指示は、下村と市原のポジションを確認するシーンで見て取れる。おそらく下村は、「後ろはオレに任せて、お前は前に行け」とでも言っていたのだろうか。
先制したことで、おそらくサイドバック二人は上がりを自制するように促されていたのかもしれないが、ピッチ上のキャプテンの的確な指示によって、市原の効果的な攻撃参加を促し、フルゴビッチのサイドを突破するシーンが目立ち始めたように思う。
だが、松本に関してはほとんど上がるシーンが見られない。システム上、前にウイングハーフ的な役割の選手がいたことと、やはり先制したことで守備の意識が強かった為かとは思うが、その守備は、神戸のショートカウンターにもしっかり対応し、大久保を初めとする神戸のアタッカーを自由にさせなかった。
ハーフタイムで、一時的に緊張状態が解放されたのも束の間、再び交感神経の働きが活発になる。
後半も前半と同様、一点を争う緊迫した展開。その過程では大久保がフリーで決定的なシュートをあさっての方向に蹴り上げるシーンもあり、会場からは、安堵の溜め息がこぼれる。
そして、時間を忘れ、振り返って見れば、後半43分の出来事だった。その前まで、後半途中から出場したFC東京から移籍の鈴木規郎を見て、あまり目立った活躍はしていないと思っていた矢先の出来事でもあった。
ゴールまで25メートルくらいだったか、鈴木規郎の弾丸シュートはゴールへ一直線に吸い込まれてしまった。
鮮烈すぎるスピードと弾道にスタジアムは沈黙。
非情なる通告、そして突きつけられた厳しい現実。勝利の女神はそう微笑んではくれないようだ。
クゼ監督にコメントにも、怪我人の多い3月は厳しい月になると予想していたが、目前で勝ち点3を逃したことは、選手も相当ショックだろう。試合後の挨拶のボスナーと下村には落胆の表情が見て取れた。
別の味方をすれば、ここまでの4戦は全て去年の上位チームと今節好調なチームとの対戦なわけだが、それにしても勝利を挙げられなかったのは大きい。
それでも、唯一の好材料は守備が崩れていないことだろうか。攻撃に関しては、まだ形が作れていない。
今日の場合、レイナウドはタメを作るなど足元の特徴を活かして、持ち味を出していたし、巻との距離も保たれていてある程度チャンスメークをしていたが、決定的シーンを陥れることができなかった。また、全体的に枚数が足りないまま攻撃にはやってしまうシーンが多かったことなど課題を突きつけられた。
チーム状況は、怪我人も戻り始めたことで、連係面の改善も期待されるが、ドラスティックな変化はそう易々と望めないことから、今暫くは辛抱と時期が続くであろう。
次節は厳しい王者鹿島との対決で厳しい戦いになることは、想像に容易いが、チームもサポーターも今が正念場。王者の独走に待ったをかける目的よりも、この試練を乗り越えなければならないが、せいぜい勝ち点は拾って帰りたい。
試合開始まで時間が僅かだった為、今日は迷わずアウェイ側のホーム自由席のゴール裏に陣取り、選手の入場を落ち着いて見る間もなかった試合開始直後のこと。なんとジェフのコーナーキックから、神戸の選手がヘッドでのクリアを空振りし、斎藤のところへボールが渡ると、斎藤がシュート。ボールは、ゴール右隅で決まって先制!
あまりの唐突な出来事に、到着直後でスタジアムの雰囲気に慣れていなかったこともあって、喜びと驚愕が入り混じった瞬間はあっけなく通りすぎる。直後のフラッシュバックで、神戸の選手のクリアミスを目の当たりにした光景が思い浮かび、相手のミスを確実に自分のものにした斎藤への賛辞を送りながらも、極度の緊張が覆い始め、次第に試合にのめり込む自分がいた。そして、その状態は一先ずハーフタイムまで弛緩することはなかった。
このゲームは、システムは4-4-2だったか。ツートップに巻とレイナウト、ウイングハーフ的な位置に谷澤とフルゴビッチ、そして左サイドバックに市原が入った。
谷澤とフルゴビッチの動きは軽快で、見ていて清清しいものがあった。特に、フルゴビッチの時折見せるスピード感溢れるドリブルには、チャンスメークを期待するあまりに、唸りを上げてしまったが、ゴール前の枚数が足らない為か、フィニッシュには至らない。
しかし、それ以前はフィニッシュどころか、サイド攻撃の形させ作れていなかった。そのことは、攻撃に切り替わった直後のサイドからの攻撃に対するフォローが少なかった為に、フルゴビッチが孤立するシーンを見ると一番わかりやすいものであったのだが、この状況を一変させたのは、他ならぬ下村の的確な指示があったのだと思う。
その指示は、下村と市原のポジションを確認するシーンで見て取れる。おそらく下村は、「後ろはオレに任せて、お前は前に行け」とでも言っていたのだろうか。
先制したことで、おそらくサイドバック二人は上がりを自制するように促されていたのかもしれないが、ピッチ上のキャプテンの的確な指示によって、市原の効果的な攻撃参加を促し、フルゴビッチのサイドを突破するシーンが目立ち始めたように思う。
だが、松本に関してはほとんど上がるシーンが見られない。システム上、前にウイングハーフ的な役割の選手がいたことと、やはり先制したことで守備の意識が強かった為かとは思うが、その守備は、神戸のショートカウンターにもしっかり対応し、大久保を初めとする神戸のアタッカーを自由にさせなかった。
ハーフタイムで、一時的に緊張状態が解放されたのも束の間、再び交感神経の働きが活発になる。
後半も前半と同様、一点を争う緊迫した展開。その過程では大久保がフリーで決定的なシュートをあさっての方向に蹴り上げるシーンもあり、会場からは、安堵の溜め息がこぼれる。
そして、時間を忘れ、振り返って見れば、後半43分の出来事だった。その前まで、後半途中から出場したFC東京から移籍の鈴木規郎を見て、あまり目立った活躍はしていないと思っていた矢先の出来事でもあった。
ゴールまで25メートルくらいだったか、鈴木規郎の弾丸シュートはゴールへ一直線に吸い込まれてしまった。
鮮烈すぎるスピードと弾道にスタジアムは沈黙。
非情なる通告、そして突きつけられた厳しい現実。勝利の女神はそう微笑んではくれないようだ。
クゼ監督にコメントにも、怪我人の多い3月は厳しい月になると予想していたが、目前で勝ち点3を逃したことは、選手も相当ショックだろう。試合後の挨拶のボスナーと下村には落胆の表情が見て取れた。
別の味方をすれば、ここまでの4戦は全て去年の上位チームと今節好調なチームとの対戦なわけだが、それにしても勝利を挙げられなかったのは大きい。
それでも、唯一の好材料は守備が崩れていないことだろうか。攻撃に関しては、まだ形が作れていない。
今日の場合、レイナウドはタメを作るなど足元の特徴を活かして、持ち味を出していたし、巻との距離も保たれていてある程度チャンスメークをしていたが、決定的シーンを陥れることができなかった。また、全体的に枚数が足りないまま攻撃にはやってしまうシーンが多かったことなど課題を突きつけられた。
チーム状況は、怪我人も戻り始めたことで、連係面の改善も期待されるが、ドラスティックな変化はそう易々と望めないことから、今暫くは辛抱と時期が続くであろう。
次節は厳しい王者鹿島との対決で厳しい戦いになることは、想像に容易いが、チームもサポーターも今が正念場。王者の独走に待ったをかける目的よりも、この試練を乗り越えなければならないが、せいぜい勝ち点は拾って帰りたい。
コメント
_ ふらっと@ジェフシート ― 2008年09月30日 23時35分07秒
_ foresta ― 2008年09月30日 23時37分13秒
>ふらっと@ジェフシート 様
言われて思い出したのですが、工藤の無人のゴールへシュートを狙ったシーンは惜しかったですね。
それでもやはり、仰るように、もっとフィニッシュまでに持ち込めないと話しになりませんね。
明日の鹿島は、本山の出場停止に小笠原も出場は微妙ですか。
とにかく、形はどうであれ、勝ちにこだわってほしいですね。
私自身は、都合で鹿島に行く時間が取れず、TV観戦になってしまいますが、選手とサポーターの奮起に期待したいです。
言われて思い出したのですが、工藤の無人のゴールへシュートを狙ったシーンは惜しかったですね。
それでもやはり、仰るように、もっとフィニッシュまでに持ち込めないと話しになりませんね。
明日の鹿島は、本山の出場停止に小笠原も出場は微妙ですか。
とにかく、形はどうであれ、勝ちにこだわってほしいですね。
私自身は、都合で鹿島に行く時間が取れず、TV観戦になってしまいますが、選手とサポーターの奮起に期待したいです。
コメントをどうぞ
※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。
※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。
トラックバック
このエントリのトラックバックURL: http://pensiero.asablo.jp/blog/2008/04/03/3684641/tb
※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。
明日は本山が出場停止、小笠原もケガで微妙とのこと。敵失に乗じてでもいいから、とにかく勝ち点3を目指して欲しいです。